福岡市職員はVIPなみの待遇で仕事をしていた。
海外出張に伴う杜撰な文書管理の実態が明らかとなった福岡市総務企画局国際部。公費を扱う者としての意識欠如に批判の声があがるなか、今度は、およそ公費を使ったものとは思えぬ豪勢な出張内容が判明した。
2008年4月7日から同12日にかけて、国際部アジア文化賞担当課の係長1名が、アジア文化賞受賞内定者との協議のためという理由で、マレーシアのクアラルンプールに5日間の出張をした。その折のスケジュールを記した文書が次のものである。
出張した職員の初日の動きはクアラルンプール国際空港からホテルまで。2日目から4日目までは訪問先が1日にわずか1か所であるにもかかわらず、毎日「専用車」を借り上げている。最終日の訪問先には「クアラルンプール市内」としか記されておらず、公務はなかったものと思われるが、この日も専用車付きだ。
「用務先が1日1か所」という、民間では考えられない余裕の日程に加え、一職員に専用車をあてがうという驚きの内容。さらに問題なのは、「車借り上げ」のために支出された金額だった。情報公開請求により入手した公文書で確認したところ、アジア文化賞担当課による常軌を逸した公費支出の現状が浮かび上がってきた。
(つづく)
【市政取材班】
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