福岡市総務企画局国際部アジア文化賞担当課の係長による、2008年4月7日から12日にかけてのクアラルンプール(マレーシア)への5日間の出張は、1日1件という余裕のスケジュールである上、毎日「専用車」が付くという、まさにVIP並みの待遇だった。
その専用車に関する費用は、驚くことに通訳料を含み4日間で227,000円にのぼる。ただし通訳を要するのは、スケジュールで確認する限り「アジア文化賞」受賞予定者との協議を行ったとされる4月10日だけ。8日の「国際交流基金クアラルンプール文化センター」や、9日の「在マレーシア日本大使館」を訪問するのに、通訳が必要であるとは思えない。国際部職員から通訳料は30,000円から40,000円程度が相場との証言も得ており、専用車代金は約19万円~20万円と考えられる。しかし、宿泊ホテルから当日の目的地までは、タクシーを使えば済むものばかりだ。
不況下で、予算を切りつめながらも前向きな姿勢を貫く民間企業を、嘲笑するような出費と言える。この全てが公費支出によるものだと知れば、市民が黙って見過ごすはずがない。事実、市役所内部や市民からも、徹底的な「実態解明」を望む声が上がっている。
だが、こうした高額な専用車使用のケースはこの一件だけではなかった。
(つづく)
【市政取材班】
※記事へのご意見はこちら
※記事へのご意見はこちら