衆院福岡2区で初当選した民主党の稲富修二氏が、07年の福岡県知事選で民主党から受け取った推薦料4,000万円のうち、1,900万円の使途が不明となった。
同知事選で稲富陣営の選対本部長を務めた元県議・古賀友行氏と釈明会見を行ったが、稲富氏の話には大きな疑問が生じる。
稲富氏は最近まで、剰余金1,900万円についてその行き先を知らなかったというが、それはおかしい。昨日報じたように、データマックス取材班は、昨年11月の時点で稲富氏に対し、問題の剰余金1,900万円の使途について質問書を送付する形で取材を行っている。
質問書に対し、11月6日にFAXで送付されてきた回答が下記の文書だ。11月5日付けの同文書を一読すれば明らかなように、まるで答えになっていない。文中に記された「『収支報告書』通り」であるからこそ、発生した剰余金1,900万円の存在が明白なのである。取材班はその使途を尋ねているのであって、内容の正誤については、何も問うていない。これは『回答拒否』と同然だ。
この回答文が送付されてきたのが午前10時17分。20分後に稲富事務所に電話し、対応に出た稲富事務所の人間(F氏)に、質問の趣旨を説明したうえ、きちんとした回答を依頼したが、その後はなしのつぶてだった。この回答文作成時点で、稲富氏側は真実を語ることが難しくなっていたと考えられる。
税金から支出された民主党の推薦料のうち、1,900万円もの使途が不明だというのに、平気でいられるとすれば、政治家失格ではないか。釈明のお粗末さがますます疑惑を拡大させたことに、稲富氏は気づいているのだろうか。
実は疑問はまだ存在する。
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