06年2月、西松建設のダミー団体「新政治問題研究会」から300万円の寄附を受けた自民党の支部が存在する。永田町の議員会館近くに主たる事務所を構える「自由民主党未来の都市環境を考える支部」だ。同支部は東京都選挙管理委員会所管の、いわゆる職域支部なのだが実体不明。何のための支部なのかさえ明らかになっていない。
05年12月に設立された同支部の規約を確認したところ、支部の目的として次のように記されている。
「本支部は東京都支部連合会並びに党本部との関係を密接に保ちながら、業界の発展と党の使命使命綱領及び政策を実現するための諸活動を行うことを目的とする」。
規約を見る限り、何の『業界』なのか、まるで分からない。
設立当初の主たる事務所は品川区北品川で、07年には現在の永田町に事務所を異動させている。支部の代表者は元建設コンサルタント会社社長から、昨年4月に元マリコン役員(後、マリコン関連会社社長)に変更されていた。建設業界に関係する職域支部であることは間違いない。
同支部は、06年には4,600万円近くを集め17の自民党支部及び政治団体に総額1,100万円の寄附を行う。07年には、約2,000万円を集め四つの自民党支部と三つの政治団体に合計11,000万円を寄附している。
問題は、同支部の収入原資なのだが、そこからこの支部の正体が見えてくる。
(つづく)
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