地方の声を国政に反映し、党再生の姿を見せる
来年7月に予定されている参院選福岡選挙区(改選数2)に、自民党から県議3期目の大家敏志(北九州市八幡東区選出・42歳)が立候補を表明し、自民党県議団は県連に対して大家氏の推薦を届け出た。総選挙に敗北し、政権を民主党に譲り渡した自民党の新総裁に谷垣禎一氏が選出された翌日、インタビューに応じた大家県議は、総選挙の敗因から参院選に立候補を表明した心情などを語った。
【プロフィール】
大家 敏志(おおいえ さとし)
1967(昭和42)年 北九州市生まれ
1993(平成5)年 北九州大学法学部卒業
自民党福岡県連職員
1999(平成11)年 福岡県議会議員 初当選(北九州市八幡東区選出)
現在3期目
建築都市委員会、地方分権推進対策調査特別委員会に所属
福岡県スポーツ議員連盟会長、自民党福岡県連 副幹事長
―総選挙の結果をどう受け止められましたか。また、敗因は何でしょうか。
大家
残念の一語に尽きます。投票前から「自民党は負ける」とマスコミが報道していましたが、現実のものになると大変ショックで、愕然としました。敗北の原因については、いろいろと指摘されていますが、大きくふたつあるのではと思います。
ひとつは、官僚との関係です。国民生活がこれほど苦しいなか、「天下り」が象徴的に取り上げられ、これに対して自民党が明確な姿勢を打ち出せなかったことは大きいと思います。ふたつめは、これまで自民党を支えてきてくれた基盤や階層が軒並み厳しい状況にありますが、「我々だけ痛みを感じている」と政治の側、特に自民党に対する批判が多くでたことだと思います。「自民党が政治生命をかけて危機に立ち向かうという覚悟がない」と多くの有権者にうけとられ、党との信頼感が薄れてきたこと、が問題だと思います。大臣がコロコロと代わり、首相が1年で交代するということにそれが象徴的にあらわれていると思います。自民党に自己改革の姿が見えない、ということに尽きるのではないでしょうか。
―小泉改革とは自民党にとって諸刃の剣だったと思いますが。
大家
小泉改革の是非は非常に難しい問題だと思います。「行き過ぎた市場原理主義との決別」という麻生首相の発言は、その気持ちは分かりますが、党内でどういう手続きで総括されてきたのかという問題にもなります。きちんと総括されていなかったことが、覚悟がないと受け取られたことにもつながります。軌道修正するならば、覚悟を示すべきだったと思います。総括が中途半端ですべて「良いとこ取り」の印象を国民に与えてしまいました。
(つづく)
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