「開かれた官邸」など存在しなかった。
民主党の政権奪取からひと月たった今月2日、官邸での記者会見参加申し入れのため総理官邸を訪れた。今年5月、鳩山首相が民主党代表就任会見で、「私が政権を取って官邸に入ったら(会見を)オープンでやっていく」と公約。「開かれた官邸」をアピールした。その約束に期待を寄せ、永田町に赴いたのだ。
警備のために総理官邸入り口に立ち並ぶ警察官に事情を説明するが、官邸内に取次ぎもせず、迷惑そうな様子。さらに、会見参加申し入れの要望書を手交するだけだと頼んでみたが、通行証のない者、約束の無い者は入ることはできないと一蹴された。まるでここに来たのが悪いと言わんばかりの対応だ。官邸の前にいるにも関わらず、電話で問い合わせろという。結局、官邸内部の人間が応対に現れることもなく、警備関係者にあしらわれただけ。「閉ざされた官邸」を実感することになった。
それでは、公約の「会見オープン」はどうなったのだろう。この後、官邸の報道室と電話での問答となった。
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