住設機器を扱っていた(株)大森商会(福岡市南区)が、10月2日に破産手続開始申請を行なった。同社の代表は非常に真面目であり、受注に関しても地場ゼネコンから複数の現場を抱えるなど、業界環境悪化のなかでも健闘していた。しかし、突然の倒産に関係者は一様にビックリした様子。デベロッパーX社の社長は、「仕事を依頼する予定だったので、本当にビックリした」とコメント。また、同様にデベロッパーY社の社長も「ビックリです。前回会ったときは、特段変わりなかったようでしたが…」とコメントした。
たしかに、新規のマンション建設が非常に少なくなっており、同社は以前のように多くの仕事を抱えていたわけではない。それでも、このタイミングでの破産になるという大きな理由は見えてこない。ゼネコンの倒産で不良債権を抱えたこともあったが、それは処理してきてきたはずである。個人的にも同社の代表とは親しい間柄であっただけに、こうなる前に相談があれば、何か打つ手があったのではと悔やまれる。
【宮野 秀夫】
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