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シリーズ・偽装表示で揺れるフグの町・下関(7) ~日高食品の言い分は正しいのか?
特別取材
2009年10月15日 08:00

 (株)日高食品の「偽装」に関し、事実関係の検証をしてみると、農水省が日高食品に立ち入り調査をした原因は、日高食品が製造販売する「とらふく雑炊」を購入した消費者が腹痛を訴え、保健所に通報したことに始まる。そこで、農林水産省中国四国農政局が立ち入り調査を実施し、日高食品に対する措置を明らかにした。

<立ち入り調査による指摘事項の要旨と評価>
 (1)製造年月日は表示の義務はないが、出荷日を製造年月日として賞味期限・消費期限を設定するのはJAS法違反である。下関保健所(厚生労働省所管/県及び中核都市では市に委嘱)は「加工した日」、農林水産省は「パック詰めした日」を製造年月日にすると当社社長に口頭で述べたと言っている。どちらの見解が正しいかは別として、「出荷日を製造年月日の起点として賞味期限を設定することは科学的・合理的な根拠がない」との農水省の指摘は正しいと思われる。但し、表示する義務のない製造年月日を起点として、表示義務のある賞味期限・消費期限を設定する現行法は、業者が混乱する一因であり、
厚生労働省と農林水産省は、製造年月日について統一した指針づくりが求められる。
 (2)「とらふく雑炊スープ」と銘打った商品が、原料として「とらふぐ」を100%使用していないのは、明確に表示法違反であり、他のフグを混合しているのならきちんとその割合を表示すべきであり、消費者への裏切り行為である。

<立ち入り調査後の経営への影響>
 (1)JAS法違反により指摘された全商品の自主回収
 (2)キヨスクの駅売店やデパート、高速道路のSA売店等の大口販売先への納品自粛と商品引き揚げを要請。特にお中元前でもあり、地元デパートのカタログ掲載商品であったため、その販売自粛(今年のお歳暮は不掲載)は大きなダメージとなった。またインターネットによる販売も激減した。その上マスコミ対応をしていた代表の子息は、心労から鬱病となり27歳の若さでこの世を去っている。

(つづく)

【特別取材班】


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