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シリーズ・偽装表示で揺れるフグの町・下関(10) ~水産業界の重鎮
特別取材
2009年10月19日 08:00

下関を代表する水産物は、「ふく」「うに」そして「鯨」である。その他に最近売り出し中の「アンコウ」がある。下関水陸物産は下関を代表する老舗のウニの加工業者である。嶋田社長の名刺には以下の肩書きの記載がある。

山口県うに協同組合理事長
全国珍味商工業協同組合連合会副理事長
全国うに食品公正取引協議会会長
社団法人山口県物産協会理事
山口県観光土産品公正取引協議会顧問
下関商工会議所常議員(前観光部会長:現同部会顧問)
下関食品衛生協会副会長
下関法人会副会長

 嶋田社長は、全国うに食品公正取引協議会会長、山口県観光土産品公正取引協議会顧問、下関食品衛生協会副会長等の職を通じて、下関のみならず、全国の水産加工業界の重鎮として、水産加工品の賞味期限に一番精通し、業界を指導する立場にある人物である。その嶋田社長が経営する下関水陸物産がJAS法違反による立ち入り調査を受けたことは、水産業界全体が賞味期限に対する取り組みが甘いことの証左かもしれない。
 10月1日付の地元紙に同社の磯塩粒うに「馬関」の広告が掲載されていた。JAS法違反を真摯に受け止めていたならば、掲載を中止すべきであった。フグの加工品業界からは冷たい視線が投げかけられている。

(つづく)

【特別取材班】


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