中小・零細企業の多くは長引く不況の影響を大きく受けており、12月は倒産の多発が懸念されている。2009年度上半期の全国企業倒産件数は前年同期比1.61%減少したものの、中小・零細企業の倒産は同2.2%増加している。
一方、日本銀行は「緊急保証制度が中小企業の資金繰り悪化の抑制に効果を発揮した」とするなど、08年10月末に開始した同制度が役割を果たしたことは認められる。しかしながら、まもなく元本返済据置期間の1年が終了する。元本返済開始と併せ、政府が検討している返済猶予制度が、今後の中小企業経営にどう影響するかが注目されている。
【久米一郎】
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