先に前原誠司国土交通相が、麻生渡・福岡県知事に対して福岡空港の滑走路増設を明言したことが波紋を呼んでいる。
前原発言の趣旨は、地方空港のなかでは、沖縄の那覇空港と福岡空港の能力アップを図るというもの。この発言を受けて麻生県知事は「心強い」と歓迎の意を表し、吉田宏・福岡市長も「喜ばしいこと。国や県といっしょに進めていきたい」とコメントを出している。
前原国交相や麻生知事、吉田市長の発言に対して、滑走路増設に反対する市民団体や福岡県政、福岡市政にも波紋が広がっているようだ。
増設反対の市民団体は鳩山首相に要求書を提出。別の団体は、前原国交相との面会を模索している。
一方、空港問題はこの1年間、福岡の県政・市政の最大テーマとして展開されてきたこともあり、前原、麻生、吉田氏らの言動には敏感となっている。
前原発言を受け、民主党のある県会議員は「前原さんの発言は前のめりのようだ。県議団として現段階では結論は出していないが、これから検討していくことになろう」と話した。また吉田市長の発言については「我々のスタンスとは違う。市長のマニフェスト検証とあわせ、吟味していくことになる」と違和感は隠し切れなかった。
11月に開かれる民主党県連大会、そして1年後に迫った福岡市長選への対応をふくめ、民主党の態度が注目される。
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