不動産会社の(株)アルデプロ(本社:東京都新宿区)は2009年7月期決算の発表を延期していたが、10月23日、09年7月期の連結業績予想を修正した。営業損益を172億7,900万円の赤字(従来は107億円の赤字)、最終損益は256億1,800万円の赤字(従来は218億円の赤字)へとそれぞれ下方修正。また、過年度損益修正損が計上され、195億9,800万円の債務超過になる見通しと発表した。不適切な会計処理が露呈した格好だ。
この修正を受けて、東京証券取引所は10月23日付けで同社株式を監理銘柄(審査中)に指定した。また、同社は秋元竜弥氏が代表取締役社長から取締役に降格、代わって高橋靖夫氏が代表取締役社長に就いた。
この件をめぐっては、調査委員会の調査報告書(PDFファイル)に詳しく書かれているが、簡単に整理すると、(1)架空利益の計上を目的とした売上高水増しと、その帳尻合わせのための仕入高水増し、(2)評価損計上回避のための架空売上の計上などが挙げられる。
今回の事件で同社は市場から信頼を失い、窮地に立たされている。
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