5年前、城島選手が渡米する際には「アメリカから帰ってくるときは、必ずホークスに戻る」と決めていた。
福岡銀行も、シアトルに移籍した城島氏をコマーシャルタレントとして登用してきた。福岡ではまだ「城島ブランド」の価値はあるということだ。その点には、オーナー・孫氏は淡泊のようである。それを察知した球団フロントは、獲得の動きに熱心ではなかった。これが第一点。
執着があったのは、王貞治会長のみであった。城島氏は、顔を立てて会食だけはした。
二点目は、人件費高騰に球団首脳が頭を痛めていたことだ。城島氏を獲得するには、最低でも年俸5億円が必要となる。そうなると、松中選手と2人合わせて推定10億円。「これではやっていけない」と逡巡する気持はよーくわかる。「オーナーである孫氏が決裁するのは困難だ」という判断も左右したのであろう。
来シーズン、松中選手が5億円の働きをしてくれれば、万事めでたしだが――
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