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発信!北九州

みくに産業(株) 代表取締役社長 山田秀典氏(上)
発信!北九州
2009年10月22日 16:49

安全安心、環境に配慮した「住みたい街」の創造を
みくに産業(株) 代表取締役社長 山田秀典氏
 北九州に本社を構え、主にタワーマンションなどの施工・販売を手掛けて業績好調のみくに産業(株)。同社の物件は単に住居というだけでなく、街のランドマークとして地域の景観づくりにも一役買っている。同社の代表取締役社長の山田秀典氏に、マンション・都市づくりにかける思いについてお話をうかがった。

(聞き手:石崎 浩一郎)

<マンションづくりではなく「住みたい街」づくり>

 —御社が手掛けられているタワー型マンション「MOJI MID AIR」が、9月から第2期オープンされました。

 山田 おかげさまで1期はもうほぼ終わりまして、2期も残りは63戸ほどです。

 —福岡のマンションの場合は、依然として値引きが当たり前のような風潮があります。

 山田 ロープライスマンションというのが、福岡・北九州で競争が激しかったですね。ですが、ロープライスマンションを手掛けられたデベロッパーが絶好調かといったら、そうではありません。私の方では以前の物件も含めて、1戸も値引きしておりません。弊社が他のマンションデベロッパーとスタイルが違うのは、シリーズとして連続してやらないところですかね。売れ残るものや値引きしないと売れないマンションをつくるのでしたらやりません。ですから、数としてはそんなに出していませんけど、ポツポツとその街のシンボルとして残ってくれているので、ありがたいのかな、という感じですね。とはいえ、楽観視できるマーケットではありませんので、慎重に候補地も探しつつ、良いものをまた次に発表できればという感じです。
 一般的なマンションデベロッパーのやり方を見ると、要するに「ハコを作って売って利益を出す」というものです。しかし、今の消費者が求めておられるのは、ハコを買うという意識ではありません。「終の住みか」として、もっと奥の深い商品を探していらっしゃいます。ですから、今は「マンションを建てました。価格もリーズナブルです」と打ち出しても、お客さんは来ません。
 ですから、私は「マンションをつくる」のが仕事ではなく、「住みたい街をつくる」のが仕事だと考えています。その「住みたい街」に建つマンションであれば、なおさら喜ばれるものになります。それだけのものを提供していけば売れる、と今はそういう考え方で販売していますね。

 —申し込まれるお客様は、北九州の方が多いのでしょうか。

 山田 およそ80%は北九州の方ですね。やはり門司というニッチなエリアですから、門司と小倉北、小倉南在住の方がほとんどです。門司の良さは、物価ベースでは北九州で一番住みやすい地区というところと、人情的な部分でとても生活しやすいというところです。また、海・山が目の前に見える街という点も大きいです。

(つづく)

【文・構成:坂田 憲治】


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