10月27日午後8時前、北九州市と山口県下関市を結ぶ関門海峡で、海上自衛隊佐世保基地所属の護衛艦「くらま」と韓国籍のコンテナ船「カリナスター」が衝突、両船で火災が発生した。
コンテナ船「カリナスター」は、間もなく火は消し止められ、護衛艦「くらま」は午後11時20分頃までに鎮火、28日早朝に門司港に接岸した。
護衛艦「くらま」は10月25日に相模湾で行なわれた第26回自衛隊観艦式を終え、佐世保基地に帰港する途中であり、ナムソン海運が所有する「カリナスター」は釜山港から大阪へ向かっていた。
現場となった関門海峡は右側通行が原則。海上衝突予防法では、対向してくる船と接近した場合、双方が右に舵を切って衝突を回避すると定められている。護衛艦「くらま」の艦首部分は左から右に衝突を受けたような破損状況のため、くらまの左前方から来たコンテナ船と衝突した可能性が高い。貨物船は右船首部分が大破しており、くらまは船首が大きく損傷している。
幅600mしかない航路を「くらま」が航路中央左側に寄りすぎて航行していたのか、貨物船が航路中央の左側に舵を切った可能性など、あらゆる角度から今回の衝突事故の検証が行なわれる見込み。なお、28日午後より事故調査委員会による現地調査が開始される。
【発信・北九州】
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