ハウステンボス(長崎県佐世保市)の再建問題で、11月14日、大手旅行業のエイチ・アイ・エス(東証1部上場、東京都)が支援に名乗りを上げていることが分かった。13日に福岡の主要企業7社の検討チームが支援策を盛り込んだ最終報告書をまとめているが、同社をスポンサーとした再生計画案が有力となる可能性が高い。
佐世保市側も土地・建物を所有し運営は企業に委託する「上下分離方式」に意欲を示しており、条件さえ折り合えば再建に向かう公算が出てきた。エイチ・アイ・エスは09年10月期連結決算で3,325億円、経常利益60億円を見込む規模の企業。ホテル運営の実績はあるが、どのようなテーマパークとしての再建案を持っているかは未知数である。
ただ、裏を返せば、福岡経済界だけでの支援は難しいという結論だったようにうかがえる。地場で支えきれないのは残念ではあるが、ハウステンボスには九州観光の要としての姿を早く取り戻してほしい。