宅配すしを手掛け、『ふく鮨本舗の三太郎』の名称でお馴染みであった(株)ドゥイットナウが、2009年10月20日に福岡地裁より民事再生手続廃止決定を下された。
なぜ再生手続廃止となったのか?再生債権者集会における議決権行使の状況で、議決権の総額14億312万7,963円。(再生案が認められる2分の1相当額は7億156万3,982円)に対して集会時の賛成額が6億5,333万7,020円、反対額6,213万1,963円。賛成額がはるかに上回ってはいるが、2分の1相当額より4,822万6,962円足りなかったのである。債権者集会に欠席した6社の議決債権額は合計で6億8,765万8,980円。この6社は、事実上反対と言えよう。出席者34人中32名が賛成したが、金額が足りず否決され、民事再生法第173条の3で「議決権者の議決権の総額の二分の一以上の議決権を有する者の同意」の条文に抵触したため、今回の廃止決定に至ったのである。
【河原 清明】
※記事へのご意見はこちら
※記事へのご意見はこちら