九州地方整備局発注の『博多港(須崎ふ頭地区)泊地(-12m)浚渫工事(第2次)』は、宮川建設株式会社(福岡市中央区)と淺川組九州営業所(北九州市小倉南区)で構成される「宮川・淺川経常建設共同企業体」が受注した。しかし、報じてきたとおり、同工事は漁協による「たこの稚魚がだめになる」(九州地方整備局の説明)とのクレームで1年近く着工が遅れることになる。
着工していないのだから海域が濁るかどうかも分からない状態。しかも「宮川・淺川経常建設共同企業体」の工事手法に問題があったのかというとそうとは言えない。下記の文書を見ても分かるように『汚濁防止』は工事を受注する上での絶対条件となっている。技術評価でも10点が付けられる項目であり、同企業体は評価の段階で満点の10点を得ていたのである。
それでも工事は止められた。しかも口頭による要請だけで国の直轄工事がストップしたのである。不適切な処置だったとの批判は否めない。
問題は、同工事が止められた本当の理由である。取材を進めるなか浮かび上がってきたのは、宮川建設が同工事を落札するにあたって、当時の副社長が動いたとの話である。
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