下請業者や孫請業者は、非常に厳しい状況に立たされている。まずは地場の内装業者について見ていく。
地場業者の中には、これまでは大手の下請をメインとしてきた業者が多い。しかし、ダンピングが激しくなるなか、下請ではほとんど利益が出ない状況になっており、大手のぶら下がりから脱却する業者も増えてきている。実際に、地場業者の受注比率を見てみると、ここ数年で元請と下請の割合は大きく変化した。
時代背景からすれば必然的な流れではあるが、これが負の連鎖を引き起こしていることも事実だ。従来は大手のみの競争となっていたような案件に対し、地場業者も競合して参入する。当然、価格競争は激しさを増し、さらに受注単価は下落することになる。結局は採算度外視での受注となるため、たとえ地場業者が元請で受注しても、利益がとれていないことには違いないのだが――。
【楢崎 賢治】
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