20日、平野博文官房長官は記者会見で、過去5年間分の内閣官房報償費(以下、官房機密費)の国庫からの月別支出状況を公表した。
2005年度合計は11億9,533万1,355円、06年度11億9,533万476円、07年度12億2,996万9,310円、08年度12億3,009万3,579円、08年度12億2,993万3,831円となっており、今年度が9億7千万としている。
今年8月30日の総選挙の結果を受け、麻生政権の退陣が決まった9月1日に、合計2億5,000万円が引き出されていたことも明らかとなった。駆け込み支出である。
平野官房長官は、改めて機密費の使途の使途などについて解明しない考えを示したが、野党時代、官房機密費の廃止や公開を主張していた民主党の姿とは相容れない。
鳩山政権発足(9月16日)後の9月24日には6,000万円、10月にはさらに6,000万円が機密費として支出されており、自・公政権をあげつらうことはできない状態。
政権を取ったとたん、かつての主張をかなぐり捨てるとうのでは、信頼に足る政治とは言えまい。
官房機密費をめぐっては、税金を原資としながら、長くその使途が伏せられてきた。政権交代で「闇」の一端でも明らかになるかと期待していたが、どうやら同じことを繰り返すだけのようだ。
秋月