岩相工業や太田組などを見ても分かるように、土木工事業者の経営が厳しさを増している。これは、公共工事の減少という大きな流れの中で、旧態依然とした経営では生き残れないということである。弊社では現在、地場土木会社の動向をレポートにまとめるために調べているが、各社の前期決算を見ると、この業界が置かれた厳しい現状がよく分かる。
一例を挙げれば、博多港管理(中央区)、玉石重機(南区)、塩月工業(春日市)など、名の知れた地場土木会社が前期で赤字を計上している。これらの企業は財務体質ではまだ余力のある企業ではあるが、そういった状況のうちに事業の再構築を行うなど、抜本的な経営体質の改善に着手すべきであろう。
【宮野 秀夫】
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