福岡市中央区に本社を置く地場マリコン「宮川建設株式会社」に、自民党港湾族の大物・泉信也参議院議員への便宜供与の疑いが浮上した。
平成11年9月から昨年10月まで同社副社長を務めていた元九州地方整備局の課長が、データマックスの取材に答え、「宮川の仕事はしていなかった」として、9年間、事実上泉議員の世話をしていたことを認めている。関係者の中には、同元副社長の口から「私は泉の秘書」と聞いた人間もおり、実態は泉議員の私設秘書的存在だったことも明らかになっている。
宮川建設社長は、元副社長が同社の仕事をしていなかったということについて「そんなことはない。間違いだ」と反論している。しかし、泉議員が福岡入りした折に同社の車を利用していたことは、同社長、元副社長ともに認めており「それはまずかったと思う」(元副社長)とコメントしている。
会社登記をさかのぼって確認したところ、元副社長は一度も正式な「取締役」に就任しておらず、「副社長」が肩書きだけのものだったことも判明していた。
元副社長の雇用が泉議員への配慮だったとすれば、形を変えた企業献金の疑いも生じる。また、車の提供は明らかな便宜供与だが、泉議員の資金管理団体「篠山会」など関連政治団体をはじめ泉議員が代表を務める自民党支部などには、ここ3年間、宮川建設側からの政治資金提供の記載はない。