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福岡経済界主導の再建は断念、最終局面へ【ハウステンボス・ウォッチング(13)】
特別取材
2009年12月 1日 10:37

 11月30日、福岡経済界の主要7企業からなる支援検討チームが運営主体になることを断念し、佐世保市に最後の決断を委ねた。ハウステンボス再建はついに最終局面を迎えた。ここからは二者択一となる。つまり(1)HIS主導による再建、(2)スポンサーがつかず破産、のどちらかである。

 「転機迎えたハウステンボス経営 期待されるHIS主導の再建」でも述べてきたが、もとより福岡経済界がまとまることがないのは、野村PFへの対応の時点から分かりきっていたこと。また最近になって、「複数社が億単位を出資して新しい運営会社を設立し再建に乗り出す方針を固めた」といった報道が一部でなされたが、これはあえて無視して情報発信しなかった。「あまりにも現実味がない」と感じたからだ。

 長年、ハウステンボスの道程を見てきたA氏も「福岡経済界による運営は難しい。HISに期待している」と語っていた。地元はHISを望んでいる。これだけははっきりと言える。逆に言えば、もはや佐世保市や福岡経済界には期待できないということだ。

 「ハウステンボス開発には3,000億円はかかっただろうが、今の資産価値は350億円くらい。実際に買い取るなどの交渉になれば20億円程度がラインと聞く。固定資産税もロクに払えないような現状なら実質的な価値はゼロ」と見る不動産関係者もいる。佐世保市が本気で雇用問題として捉えるならば、時代には逆行するかもしれないが当面は3セク化くらいしか施設を維持する手立ては残っていないのではないだろうか。もちろん、固定資産税約9億円分の奨励金を5年間払うだけでよければ、それがもっとも税金負担が少ないとは思うが。

 そのうえで、HISが主導で集客力を高めるマーケティングを行ない、国内外からの誘客に努める。福岡経済界の企業からは社員旅行や研修旅行などでハウステンボスを利用し側面支援する。各施設は企業や個人が買い取るかもしくは賃借し、全体を一個の「街」にしていく。こうした「理想案」をここでは提言しておきたい。

大根田康介

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