また、浜松市の「パイフォトニクス」が展示していた高指向性LED照明装置「ホロライト」のパワーには、目が覚めるほどの技術の進化を感じることができた。小さく、軽い装置であるが、太陽光と同程度の疑似平行光を発生させる技術力は他の追随を許さないものがある。50メートル先の1m角の領域をスポット的に照明で浮き立たせるパワーは見ごたえ十分といえた。
他にも、山梨県の「光洋電子工業」のメンテナンスフリーのLED照明用駆動制御装置、東京中央区の「オシザワ」が特許を持つエッジライト方式の薄型LEDパネル、埼玉県の「ルクシオサイエンス」が開発した装着に際して改良工事が不要な高輝度LED蛍光灯エコダイヤなど、内外のエコビジネスの舞台で主役級やきらりと光る名わき役を演じることのできそうな中小企業を数多く見出すことができた。日本の未来は決して暗くない。どんどん明るさを増していく余地が多分にあると自信を得て、会場を後にすることができた。
また、来年2月いっぱいまでの予定で現在、東京の外苑前で開催中の「地球へ。暮らしへ。先端技術・・・大集合!」と銘打った機械産業記念事業財団(TEPIA)の展示会も一見の価値がある。先端技術と人間社会の進化に焦点を当てており、情報通信、健康・医療、都市生活、環境・エネルギーなどの分野を重点的に取り上げている。
来館者が楽しめるような工夫が随所に散りばめられているのが特徴だ。入口近くではオムロンの開発した「笑顔度推定装置」が出迎えてくれる。大型スクリーンの前に立つと、こちらの目尻の下がり具合や口の周りのしわ、口角の上がり具合など、笑顔の特徴を総合的に判定し、「笑顔度合い」を0~100%で表示してくれる。測定に要する時間は何と0.0005秒という早業。動画でもリアルタイムで処理してくれる。
【浜田 和幸(はまだ かずゆき)略歴】
国際未来科学研究所代表。国際政治経済学者。東京外国語大学中国科卒。米ジョージ・ワシントン大学政治学博士。新日本製鉄、米戦略国際問題研究所、米議会調査局等を経て、現職。
ベストセラー『ヘッジファンド』(文春新書)、『快人エジソン』(日本経済新聞社)、『たかられる大国・日本』(祥伝社)をはじめ著書多数。最新刊はオバマ新政権の環境エネルギー戦略と日本への影響を分析した『オバマの仮面を剥ぐ』(光文社)。近刊には『食糧争奪戦争』(学研新書)、『石油の支配者』(文春新書)、『ウォーター・マネー:水資源大国・日本の逆襲』(光文社)、『国力会議:保守の底力が日本を一流にする』(祥伝社)、『北京五輪に群がる赤いハゲタカの罠』(祥伝社)、『団塊世代のアンチエイジング:平均寿命150歳時代の到来』(光文社)など。
なお、『大恐慌以後の世界』(光文社)、『通貨バトルロワイアル』(集英社)、『未来ビジネスを読む』(光文社)は韓国、中国でもベストセラーとなった。『ウォーター・マネー:石油から水へ世界覇権戦争』(光文社)は台湾、中国でも注目を集めた。
テレビ、ラジオのコメンテーターとしても活躍中。「サンデー・スクランブル」「スーパーJチャンネル」「たけしのTVタックル」(テレビ朝日)、「みのもんたの朝ズバ!」(TBS)「とくダネ!」(フジテレビ)「ミヤネ屋」(日本テレビ)など。また、ニッポン放送「テリー伊藤の乗ってけラジオ」、文化放送「竹村健一の世相」や「ラジオパンチ」にも頻繁に登場。山陰放送では毎週、月曜朝9時15分から「浜田和幸の世界情報探検隊」を放送中。
その他、国連大学ミレニアム・プロジェクト委員、エネルギー問題研究会・研究委員、日本バイオベンチャー推進協会理事兼監査役、日本戦略研究フォーラム政策提言委員、国際情勢研究会座長等を務める。
また、未来研究の第一人者として、政府機関、経済団体、地方公共団体等の長期ビジョン作りにコンサルタントとして関与している。
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