2006年８月にガーナ共和国が福岡に領事館を置き、福岡で人材派遣業を営む（株）トータルスタッフの渡辺弘幸社長がガーナ名誉総領事に就任して３年が経った。このほど、新しく駐日ガーナ大使館大使となったクワメ・Ａ・テンコラン氏が渡辺氏を表敬訪問した。

　ガーナ共和国は西アフリカに位置する人口約2,200万人の国。面積は日本の約３分の２で、公用語は英語。日本からの渡航所要時間は中継を含め25時間。渡航に際しては、日本からの直通便がないため、関西空港か成田空港からヨーロッパ、またはドバイを経由する飛行機を乗り継ぐルートをとる。じつは、日本とガーナの結びつきは、黄熱病の研究で知られる野口英世からはじまっており、ガーナの人々は野口英世について日本人以上に詳しく、そのつながりから親日家も非常に多い国である。

　ガーナの名前はチョコレートの名前で聞いたことのある人も多いだろう。西アフリカ諸国では一番早く独立した国であり、以前は軍事政権の時代もあったが、近年めまぐるしい発展を遂げており、西アフリカ諸国を牽引していくリーダー的な役割を担っている国である。

　西アフリカ諸国には、エコワス(ECOWAS)といわれる西アフリカ15ヶ国で構成された経済協力体があり、身分証明書さえあればパスポートやビザなしで隣国へと移動できる。これによってヒトやモノの往来が盛んになってきている。さまざまな民族が集まって一つの共同体を作り上げているのがアフリカの国々。ガーナもこの制度によって多くの人材を近隣諸国から受け入れている。西アフリカのほとんどの国はフランス語が公用語であるなかで、ガーナの公用語は英語。一見言語の違いから苦労しそうにも思うが、現地語等もあるため概ね問題はないという。

（つづく）

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