昔から儲からない業種
現在、大手からの下請受注をメインで行なう地場内装業者の取材を行なっているが、全般的に財務内容が脆弱である。特に自己資本比率が低く、債務超過も珍しくない。当然、近年の業績悪化の影響もあるが、これまでの蓄積がなく、もともと体力のない業者が多いのが実体である。
逆に大手はスペースの同比率74.5%(08/12期)をはじめ、乃村工藝社50.3%(09/2期・連結)、丹青社40.6%(09/1期・連結)と高水準にある。これらの会社は実績、企業ブランド相応の利益を確保し、着実に体力を積み上げてきた結果である。しかし、見方を変えれば、元請(大手)が一人勝ちしてきたゆえの結果とも言える。業歴を問わず、地場内装業者やその他の下請業者に体力が乏しい企業が多いのは、昔から仕事はもらっても稼がせてもらっていなかったということである。
【楢崎 賢治】
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