市民の目線、市民の理解・納得できる行政を
筑後市の特徴を活かした、元気にする街づくり
-市長に就任され、どのような街づくりを始められる予定ですか。
中村 私は市長選で「筑後を元気に」をスローガンに掲げました。これは、まず、筑後市全体が元気になり、住民が元気になり、地場産業が元気に、お年よりも元気に長生きする。そういう街づくりを目指します。
まず、街を元気にというところでは、筑後市は幸い、JRの駅が西牟田、羽犬塚、船小屋と3つあるわけですね。私は筑後市の一番の特徴は交通の利便性だと思っています。羽犬塚駅周辺は現在、整備工事が進んでおり、12月中には駅の営業を開始します。また、駅の東に久留米・福岡の通勤者用のマンションを整備しています。今まで交通の利便性があったから企業さんにも多く居ていただけましたし、多くの住民の方々に住んでいただけたと考えております。今後は筑後船小屋駅も出来、さらに利便性が高まると住民は期待しております。
私は住民主体の街づくりを考えております。そのためには、女性の参加が不可欠です。市政や選挙を通じて思ったのですが、女性のパワーはすごいですね。いろいろな公民館活動にしても、校区内の活動にしても女性がいないと成り立たないようになっています。介護関係の勉強会にしても、サークル活動にしても、活動するのはほとんど女性ですね。しかし、あれだけ活発に活動しているその女性たちが、なかなか自分たちの集落の会合や役員会に出席しても話す機会がありません。そこに、ぜひ女性に出てきてほしいと思っています。今年09年の3月には男女共同参画推進条例を作りました。その条例に基づいた行動計画を作っていきます。市の審議会の委員の3割を女性にというふうにしていますが、なかなか厳しいようです。実際の市の運営にも女性に参加していただきたいと考えています。
私はマニフェストで、市の機構改革を掲げているのですが、副市長を2人にして、うち1人を女性にする予定です。今、部長制を引いていますが、これをなくして、女性副市長を置きます。女性の目で見たやさしい行政ができるのではないかと考えています。
-地場産業の活性化や観光についてはどのようにお考えですか。
中村 現在、県営公園の整備も進めています。その中で、温泉施設を作り筑後市に訪れる観光客を増やす計画をスタートさせています。国道209号線の東側、旧船小屋温泉街に日本一の炭酸の鉱泉が出るわけですが、その冷泉を利用し、あたためて入浴施設にしようというものです。これが、皮膚病などに効果があり、アトピーなどで苦労されている方に使ってほしいと考えており、現在調査中です。かつて船小屋が湯治場としてにぎわったのは、こういう温泉の薬効があったからです。それを復活させ、一方で県営公園の中に温泉を掘る計画を立てています。
また、観光開発を筑後市単独で行なうには限界があるので、ほかの市町村とも連携して取り組んでいます。3年前から矢部川流域圏での観光整備が始まっています。はじめは観光開発ですが、そののち、特産品の共同PRなどを行なっていき、今度、新幹線筑後船小屋駅の中にも観光・イベントなどの情報発信をする施設を作る予定です。
(つづく)
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