北九州市内に13店舗を構える山口銀行(本店:山口県下関市)が、低金利を武器に新規融資や他行肩代わりを積極的に推進している。これにより、「地元金融機関や都銀が、防衛のために金利引き下げに応じざるを得ない状況」(地元金融機関の話)だという。
業績の良い企業にとっては朗報である半面、赤字の中小・零細企業を多数抱える地元金融機関は「返済猶予法」への対応以外に、他行による優良取引先への「低金利攻勢」に頭の痛い日々が続いている。金融機関の財務内容悪化で「金融危機」の再来を一番懸念しているのは金融当局かもしれない。
【新田 祐介】
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