福岡市役所前に敷設された人工芝には、工事費を合わせて約8,000万円もの税金が投入されていた。税金のムダ遣いに加え、民間への「業務委託」に頼り、汗をかこうとしない市役所の姿勢には、市民からも厳しい批判の声が上がる。
公約実現に知恵を絞ろうともしない吉田宏市長には、市トップとしての資格はない。市長の公約は市役所前広場の人工芝敷設ではなく「小中学校の全面芝生化」(吉田市長のマニフェストより)だったはずだ。なぜ、校庭芝生化を推進しなかったのだろう。金がかかるとの理由なら、全国の笑いものでしかない。
取材班は今年11月、鳥取県のある小学校を訪れた。「鳥取方式」と呼ばれる校庭芝生化の実情を確認するためである。写真はその時の校庭の模様なのだが、6月に児童、地域住民、教職員らで敷設した芝生が、見事に育っていた。費用は約40万円だったという。校庭芝生化の説明をしてくれた校長先生に、福岡市役所前の人工芝に、4,300万円もの税金が投入されたことを話したら、「100校ほどの芝生化ができるのに・・・」と言って驚かれた。
校庭芝生化は、子どもたちのためであることはもちろん、環境のためにも極めて有意義だ。しかも、少ない予算で実現できる方法もある。なぜ、吉田市長は動かないのだろう。
吉田市政には知恵がない。公約実現への執念も感じられない。8,000万円の人工芝は、如実にそのことを物語る。
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