≪下関ブランド推進協議会への期待~取材を終えて≫
下関ブランド推進協議会を立ち上げた江島潔市長は、今年3月26日に退任の記者会見を行なった。4期(14年)の市政を振り返り、「下関の観光を新産業としたのではないか」と、その成果を淡々と語っていた。
山口県の最大都市である下関市民は1995年、弱冠38歳の若さで亀田前市長を破って初当選した江島新市長に新しいリーダーとして期待を寄せた。革新系として当選し、そのフレッシュさを売り物にしていたが、保守王国・下関市では埋没するしかなかったと言えよう。
05年の下関市長選では、水産業界の支援を受けた中尾氏(現下関市長)と戦い、辛勝した。その経験から、次の選挙を睨んで水産業界と和解するために「下関ブランド推進協議会」を立ち上げた。今、協議会会長の座には、選挙を戦った中尾現市長が座っている。
今回も水産業界の支援を受けて下関市長となった中尾氏にとって、「下関ブランド推進協議会」の運営は、水産業界と消費者に対する公正な態度が期待されるなかで難しい舵取りとなる。水産業界の支援を受けた市長だからこそリーダーシップを発揮して、「新下関ブランド」の再構築による「水産都市・下関の復活」と「消費者の信頼回復」に全力を挙げて取り組んでほしい。
【特別取材班】
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