15日、鹿児島県阿久根市の竹原市長は、問題となっているブログ記述について、身障者に対する「メッセージ」を発信してほしいというデータマックスの取材に答えた。
市長によると、障害者の方は特別ではなく、人間の命・存在は一体である。現在の社会は非常に体力的に優れた方とそうでもない方が混在して構成されている。全ての人々がそれなりの役割を必ず持っている。生き物の生や死も全て1つの役割であり、それを果たすために全ての生き物は生まれてきた。つまり、その上で障害者もそうでもない方も平等であり、差別は市長の中には存在していない。
死においてはチューブにつなげれば何十年も生きていけるし、逆に生においては人工授精によって新たな命を作り出すこともできる。人間の生と死が「神の領域に踏み込んでおり、技術が暴走してしまっている」と語る。「チューブにつなぎ毎月100万も200万もかけて生かすことが人道的なのか。そのために、生活保護以下の暮らしで耐えている人を増やしてしまっている。そういったタブーを作らずに、全部を引き受ける社会を作っていかなければならない」と市長は提言する。
市長は「とくに政治にかかわる人たちはこの問題を避けてはいけない」と断言する。こういうデリケートな問題についてはマスコミや被害者が全体で、「政治家として言ってはいけない言葉だ」というが、政治家は、社会の全てを引き受ける責任を果たしていかなければならず、タブーにも言及していかなければならないと説明した。
この問題が様々なメディアで取り上げられ、賛否両論を巻き起こしていることをあえて市長は承知の上である。また、市長の行っている公務員改革とこの問題は別物として考えていかねばならないが、この問題が取り上げられることと公務員改革が同じような形で飛び火し、各メディアで報道されることを意識している。市長は「タンポポの種が飛んでいく」ように改革が各地で行われていくことを期待している。
取材班は竹原市長のコメントを録画した。取材班が期待した身障者の方に対するメッセージと言える内容ではないが、彼の真意を少しでも多くの人々に知っていただくよい機会である。デリケートな問題であり、このビデオの発言がまた賛否両論を巻き起こすことは間違いないが、冷静になって見ていただきたい。
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【動画】竹原・阿久根市長からのメッセージ
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