平成建設(株)(登記上本社:北九州市若松区)が新年早々に破産手続き開始を申請して倒産となったが、この倒産の原因が「アパート建築を手掛けたが、その工事代金の回収が滞ったため資金繰りが厳しくなった」という話が一部から出ている。この工事は、福岡や北九州地区で賃貸アパートの建築・販売を手掛けるキミエコーポレーション(株)(本社:福岡市博多区)の物件である。
たしかに、キミエコーポレーション側からは工事代金の支払いが一部ストップしており、これをめぐって平成建設が提訴、現在も係争中となっている。
係争中であるため詳細は省略するが、工事代金が未払いとなっているのはキミエコーポレーション側の問題(同社の資金繰りは問題ない)というよりは、平成建設側の工事自体の問題が大きい。というのも、工事の完成が当初の計画から半年ほど遅れており、これは平成建設の経営内容を取引先が心配して下請け業者が集まらなかったことに大きな原因がある。キミエ側は工期遅れで多大な迷惑を被っており、そのため工事代金の支払いを一部ストップしているのである。
平成建設が破綻したことで裁判の長期化も懸念される。キミエコーポレーションも平成建設破綻の一種の「被害者」と言えるだろう。
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