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【糸島市長選】松本嶺男氏に聞く(2)~市民協働を掲げ、ともに新しい糸島市へ
行政
2010年1月15日 08:00

<糸島市の特色を活かしたまちづくり>
松本嶺男氏
 ―糸島市には九州大学がありますが、どのように連携していかれるおつもりですか。

 松本 九大とはすでに、70を超える連携事業を行なっています。当面、これを100に増やしていきたいと思っています。糸島市にあって他の自治体にない魅力は、九大が隣に立地してきたということです。具体的な政策として、産業、とくに農業関係の新規参入者のお手伝いや、経営確立のお手伝いをしていこうと思っています。
 ちなみに現在は、『伊都塾』というのですが、前原にある12の小中学校に九大生を派遣し、勉強のお手伝いをしてもらうなど、大学の知的資源を活かした事業も行なっています。また、つい最近では、地表と地中の温度差を利用して、胡蝶蘭の栽培に必要な室温管理の電力を節約する研究や、九大と前原の農家が協力して温室ハウスを作って南国のフルーツ栽培をし、リモコンで室温を操作できるような研究をしています。

 ―九州大学以外にも、糸島にはさまざまな観光資源がありますね。

 松本 糸島市には長い海岸線があります。昨年9月に行なわれた『サンセットライブ』では、3日間で1万8,000人の動員がありました。また、年間来場者が100万人を超える『伊都菜彩』という産直市場もあります。当面は、年間500万人の観光客を目指したいと思っています。
 糸島市の特徴は3つあります。1つは豊かな自然が残っていること。これは農業が盛んであること、言い換えれば、農家の方が自然を守ることに貢献されているということもできます。2つ目は、2000年前から歴史書に登場する「伊都国」というロマンあふれる歴史遺産と文化があること。3つ目は、福岡市の中心部から車で40分というロケーション。福岡市という九州の政治経済の中心地から30~40分で到着できるという交通の利便性です。
 そのなかでも地域によって違いがあって、たとえば旧前原市は面積で100平方キロメートル、10キロ四方のかなり広い市なのですが、その面積の8割の区域に市人口の2割の人しか住んでおらず、市面積の2割の区域に8割の人が住んでいます。田舎の部分と、国道202号線や筑肥線沿線のマンションなどの両面を併せ持っています。

(つづく)

【文・構成:県政取材班】


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