神奈川県は先ごろ、2009年7月に健康食品として販売されていた『メンアップ』をインターネットで買い上げたところ、同品から医薬品成分シルデナフィル(販売名『バイアグラ』)に類似する「ヒドロキシチオホモシルデナフィル」が検出されたとして東京都に情報提供を行なうとともに、同県のホームページなどを通じて同品の使用中止を県民に呼びかけた。一部のマスコミによっても報道された。
同県では、衛生研究所で検出した成分を検査し、厚労省に照会していたところ、2010年1月14日に医薬品成分に該当するとの回答を得たため、今回の措置をとったとしている。
同品はすでに昨年、千葉県などでも医薬品と見られる成分が検出されたとして、09年7月24日、販売業者の所在地がある東京都によって立ち入り検査が行なわれた。その時点で医薬品成分が検出されたため、無承認無許可医薬品(ニセ薬)として販売中止が命じられ自主回収に至っている。同措置は神奈川県が試買した後のことなので、すでに同様の商品は「市場に出回っていない」(東京都薬事監視課)ものとされる。
東京都によれば「(指導改善後)医薬品成分を取り除き、(他の有用成分を添加したかたちで)販売されている」らしい。
このような事件に対し、ある健康食品販売業者は「非常に迷惑な話。一部の悪徳業者のせいで、業界全体のイメージが悪くなる」と憤慨している。
【田代】
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神奈川県記者発表資料
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