福岡市と博多港開発、市住宅供給公社(アドバイザー)は、アイランドシティ西側の市5工区と博多港開発工区にまたがる59,300m2の土地に、「CO2ゼロ街区」を建設するため事業者を募集している。
「CO2ゼロ街区」とは、省エネルギーの徹底によってCO2排出量を抑え、太陽光発電など利用し、売電を含めた創エネルギーにも力を入れるという街づくり構想を実現するもの。全国でも例を見ない低酸素の街づくりモデル事業を目指す。
福岡市の担当課長は、「『照葉のまち』は子どもたちが生きる力を呼び寄せる街をテーマにしてきた。環境との共生を考えるとCO2ゼロを目指すという目標設定が見えてくる。アイランドシティはそうしたコンセプトの下に街づくりを進めていく」と語る。CO2ゼロをアイランドシティから発信し、地球温暖化対策にも寄与する試みだとして胸を張る。計画地(画地Aが34,900m2、画地Bが24,400m2)の一括購入を原則としたことについては、計画地の中の道路整備や地価インフラの整備が事業者の負担になることなどから、大手を中心とした事業体でなければ応募が困難と判断したという。同じコンセプトに基づき整った街づくりをするためには、ある程度まとまった規模での開発が必要である。「アイランドシティはデベロッパーのための島ではなく、福岡市の未来を切り拓くための存在」との担当職員の言葉には、久々に行政のプロとしての矜持を感じた。
市港湾局や博多港開発の幹部も、計画実現に自信を示している。アイランドシティにとって久々に明るいニュースとなりそうだ。
公募は来月26日まで。3月下旬にも事業予定者が決まる。第一次の入居を平成25年度中、平成29年度までの事業完了を見込む。
アイランドシティHP(http://island-city.city.fukuoka.lg.jp/)
【市政取材班】
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