2006年から新司法試験が開始され、現在は移行期間(11年まで)である。新司法試験の開始とともに司法試験の合格者数は増加しており、08年以降は2,000人を超える合格者数だ。01年までの司法試験合格者数が1,000人以下であったことを考えれば、大幅な増加である。
司法試験委員会は合格者数の目安を3,000人弱としている。現在はまだその数値を下回っているが、今後さらに増えていく可能性は高い。
ある弁護士は「こうした傾向が弁護士の質の低下を招いている。適正規模は1,500人程度」と嘆く。さらに「過払利息の返還請求を生業としている若手弁護士が多いが、それらの案件もピークを過ぎており、今後は喰えない弁護士が増えていくだろう」と予想する。
弁護士にも格差社会が訪れようとしているのだ。
【緒方克美】
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