矢野経済研究所は先ごろ、2008年度における健康食品市場に関する調査レポートをまとめた。同レポートは09年10~12月の3カ月にわたり、健康食品メーカーを中心に一般食品メーカー、製薬メーカー、関連団体などを対象に行なわれたもの。同調査では健康食品を「機能性を訴求した食品」と定義し、錠剤・カプセル・粉末・ミニドリンクタイプの商品だけを調査対象としている。。
調査によると、08年度の健康食品市場は6,698億円(メーカー出荷金額ベース、特定保健用食品は含まない)で、前年度比1.4%減と縮小傾向にあることが明らかとなった。背景には、「行政による規制・監視の強化、健康情報番組の減少によるヒット素材の不在」および「景況感悪化による消費者の支出抑制傾向が強まっている」ことなどが指摘されている。
チャネル別に見ると、唯一伸びているのが通信販売市場だとし、前年度比で4.2%増の2,140億円と推計している。店舗販売は概して苦戦を強いられており、薬系卸(ドラッグストア、薬局・薬店への卸)は低価格のサプリメントや美容食品が好調で、08年度市場規模は870億円で前年比1.0%と微減を示している。
素材別動向調査では、体感性の強いグルコサミンや、アンチエイジング素材のコラーゲン、ヒアルロンサンが支持されているとしている。
<関連リンク>
健康食品市場に関する調査結果2009
http://www.yano.co.jp/press/press.php/000575
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