総選挙後、民主党新人の大量当選で宿舎不足に陥った衆議院だったが、今月になって青山宿舎の改装工事が終わり、ようやく緊急事態を脱した。宿舎不足のためウィークリーマンションなどから議員会館に通っていた新人議員は30人。しかし、青山宿舎へ入居している議員は、現在37人。昨年から入居を待っていたある衆院議員の秘書は、なぜ7人増えたのか分からないと話す。
赤坂宿舎の家賃9万2,000円に対し、青山宿舎は1万5,000円。老朽化が進み施設としては劣るとはいえ、低家賃に惹かれて赤坂から青山への引越しを望む議員も少なくなかったとされる。前出の秘書は、「引越し組も混じっているのでは」と推測する。
衆議院事務局に確認したところ、赤坂宿舎は12月31日時点で入居者数293名にとどまり、未だに定員300名に達したことはないという。宿舎不足が原因で青山宿舎の改装に追い込まれたのかと思っていたが、そうではなかったことになる。
議員宿舎は、当選者の割合に応じて戸数を各党に振り分けており、配分を受けた政党の所属議員が入居しなければその分が空き部屋として残る。そのため、希望者数と入居者数が異なることになるのだ。
衆院事務局は、なぜか党別の入居者数の内訳を教えられないとしており、増えた7人が赤坂宿舎から青山宿舎に移ったものかどうかは判然としない。
ちなみに青山宿舎は、正式には「衆議院青山“仮”議員宿舎」と呼称されている。あくまでも次期総選挙までの『仮施設』であり、その後の見通しは立っていない。
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