百貨店の市場縮小に下げ止まる気配がない。モノ消費の成熟化と少子高齢化による需要減に加え、2008年秋のリーマン・ショックによるデフレ不況に直撃され、百貨店は小売り業態のなかでも最も深刻な不振に陥っている。業界は人員削減や赤字店舗の閉鎖などの縮小均衡策で乗り切りをはかる一方で、統合・再編に乗り出している。
百貨店の主力だったアパレルは昨年11月、前年同月比で▲13.1%の売上減に見舞われた。
九州トップの井筒屋は従業員の年末賞与見送り・給与カットをはじめ、鉛筆1本、コピー用紙1枚に到るまで徹底した経費の見直しを行なっている。
九州百貨店業界は2011年春に阪急百貨店進出を控えるが、その前哨戦ともいえる2010年は、生き残るための体制づくりの1年になると思われる。
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