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2010年 住宅業界を考える(6)~長期優良住宅先導的モデル事業(1)~
特別取材
2010年2月 3日 16:47

 長期にわたって良好な状態で使用するための措置が講じられた優良な住宅「長期優良住宅」。その建築および維持保全に関する計画(長期優良住宅建築等計画)を認定する制度の創設を柱とする「長期優良住宅の普及の促進に関する法律」が2009年6月4日に施行された。

 長期優良住宅の普及促進のため、構造躯体の劣化対策、耐震性、維持管理・更新の容易性、可変性、バリアフリー性、省エネルギー性の性能を有し、かつ、良好な景観の形成に配慮した居住環境や一定の住戸面積を有する住宅の建築計画および一定の維持保全計画を策定して、所管行政庁に申請。当該計画の認定を受けた住宅については、認定長期優良住宅建築等計画に基づき、建築及び維持保全を行なうものだ。

 国土交通省が推進している長期優良住宅先導的モデル事業は、『いいものをつくってきちんと手入れし、長く大切に使う』というストック社会のあり方について、具体的内容をモデルのかたちで広く国民に提示し、技術の進展に資するとともに普及啓発を図ることを目的としている。この観点から、住宅の長寿命化に向けたモデル事業の提案を公募。優れた提案に対して、予算の範囲内で事業の実施に要する費用の一部を補助するという事業である。

 08年度、09年度とそれぞれ2回、合計4回の公募を行なっており、延べ201企業・団体・グループなどがモデル事業として採択されている。大手ハウスメーカーの採択が目立つなか、九州地区では熊本の杉・天然乾燥研究会(本部:熊本市)、㈱谷川建設(本社:長崎市)、良家(よか)net九州のモデル事業が採択されている。

 同モデル事業のメリットは、家の価値が共通の規格で数値化されて分かりやすくなるとともに、ある一定の基準をクリアした住宅であるという目安にもなること。家の価値が数値化されていることで維持管理がしやすく、適切なメンテナンスを行ない、長く家の価値を保っていくことができる。そして何よりも、タックスメリット(所得税・登録免許税・不動産所得税・固定資産税の減税)や金融機関の住宅ローンの優遇措置もある。
申請における提出書類などの手続きは煩雑であるが、住宅供給側もエンドユーザーも、それなりのメリットがあることは確かである。

(つづく)

【河原 清明】

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