3月オープン予定のパルコ(福岡市中央区)の内装工事が本格化してきた。今年の暮れ頃からは来春オープン予定の博多駅や【仮称】福岡橋本モール(西区)といった物件の内装も動き出すこととなる。活発化したとは言えないまでも、忙しさを増している業者は一部で見られるようになってきた。だが、周知の通り値崩れの度合いはひどく、忙しさだけで中身は伴っていないというのが事実だ。このままではいくら大型物件が建っても、内装業界は衰退の道へと進んでいくであろう。
しかし、激化する一方のダンピング合戦にもやや疲れがでてきているという話を最近耳にすることが増えてきた。生き残っていくための術だ、と感じながらも、採算度外視、モラルもへったくれもないような受注競争に終止符を打ちたいと感じているのが本音のようだ。値崩れが起きそれが常態化してしまったため、たとえ終止符が打たれようとも、正常な単価に戻っていくことは考え難い。しかし、元に戻していこうと姿勢を打ち出し、傾いた業界にメスを入れていくことが今こそ必要である。是非とも大手中心に業界建て直しに向けたアクションを起こしてもらいたいものだ。
【楢崎 賢治】
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