昨年9月、九州地方整備局「博多港湾・空港事務所」が発注した「博多港浮泥除去工事」の特記仕様書には、同工事を、「密閉吸引式底質除去装置」によって行うことが指示されていた(下段画像参照)。
「密閉吸引式底質除去装置」を保有する企業は、九州では1社と言われる。長崎県に本社を置く「大石建設」なのだが、同社は長崎大学などとの産学官共同で剥層密閉吸引式底質除去装置「サブマリンクリーナー」を開発していた。
「博多港浮泥除去工事」で同社の「サブマリンクリーナー」が使われたことは言うまでもない。同工事の施行体系図から、工事を受注した地場マリコン「博多港管理」の下請けに「大石建設」が入っていたことも確認される。
1社しか保有していないマシンを使う工事となれば、その企業と手を結んだ業者が入札で有利となることは明らか。最初から応札企業は「博多港管理」のみになるということが分かっていたことになる。浮泥を巡る九州地方整備局と「博多港管理」・市漁協連合軍とのやりとりにきな臭さが漂ってきた。
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