2008年8月20日(水)、県の市町村支援課長が県町村会の「福岡県町村会中央研修会」に参加するため東京出張し、その後の勤務を2日間休んで町村会の費用で北海道旅行していたことが明らかになっていたが、翌09年にも同様の日程が見られることが市町村支援課長の出勤簿などから分かった。
同課長は09年8月19日、前年と同じく県町村会の「福岡県町村会中央研修会」に参加した後、翌20日(木曜)、21日(金曜)と欠勤となっている。休みは土曜日、日曜日まで続き4連休となる。この出張についても復命書は作られておらず、前年同様の日程の組み方に疑問符がつけられる。この年に北海道旅行など、同課長への接待が行われた事実は判明していないが、町村会行事のあと、県庁勤務を休んで4連休というのは疑念を抱かせるに十分な日程の組み方である。
県の出勤簿、出張命令簿、復命書など出張に関係する書類を見るだけでは、出張に行った事実、日程を証明するのは非常に難しい。出張命令簿ひとつをとっても、命令権者、出張者の押印さえなく、正式な公文書の体をなしているとは思えない。このことが、公費支出への疑問を否定できない大きな理由となっているのだ。
公費出張としての必要性を求めるのであれば、部署ごとに命令系統を明示し、出張命令簿に従って出張すべきであり、復命によって出張の内容を常に明らかにしておくべきだ。県の出張の在り方そのものを、透明性のあるものに変えていくことが求められている。
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