2005年10月、「福岡県市町村振興協会」との事務協議のため、当時の担当である総務部の地方課長(翌06年から市町村支援課)が東京に出張した。下の文書はその時の出張命令書である。
交通費などの金額記入欄はすべて「0」。「旅費別途」と記されており、出張費用には県市町村振興協会の公金が充てられたと思われる。「思われる」としか書けないのは、県の公文書には費用の出所が一切記されていないからだ。県市町村振興協会に関しては、事務局を兼任していた県町村会の参事らが同協会の金を詐取したしたとして追起訴されている。いわば疑惑の団体である。
報じてきたように、地方課長の後任である市町村支援課長は08年、09年と東京で行われた県町村会の研修会に参加。出張日の次の日から2日連続で休みを取り、土日と合わせて4連休となっていた。このうち、08年の出張では県町村会から北海道旅行の「接待」を受けていたことや、旅費の二重取りを行っていた疑いが浮上していた。
05年の地方会長による出張では、旅費の二重取りはないものの、出張の次の日が土曜で休み。「直帰」となっているが証明する文書は残っていない。
同課長の出張命令書に関しては、昨日報じたように07年11月12日に行った出張で、出張日当日、命令書がなかった可能性が生じている。杜撰な出張管理の実態に、改めて批判の声が上がりそうだ。
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