山口銀行にとって、山口井筒屋の売上の減少と収益改善に歯止めがかからなければ、貸出金回収のスキームが根本から崩れることになる。
つまり山口銀行は、山口井筒屋が計画戸通りの売上と収益を上げることを前提に、(1)山口井筒屋の長期貸出金18億円の回収、(2)賃料収入を原資としたちまきやホールディングスの借入金40億円の返済計画(毎年1億5,000万円の返済および1億5,000万円の金利支払)、をセットしたスキームを組んでいたと思われる。
しかしその雲行きは怪しくなっている。今までは「ちまきや」だけの金融支援で済んだが、井筒屋を巻き込んだことによりそのスキームが崩れることになれば、山口井筒屋とちまきやホールディングス双方に、新たな金融支援が発生することになる。
【北山 譲】
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