(株)八女堆肥センターは2005年10月に設立された。同社は、竹材を原料に竹堆肥・液肥を使用して有機農法に挑み、06年には「竹堆肥」「竹の土」を開発。バイオマス事業として地元自治体を巻き込んだ大掛かりなビジネスを視野に入れていた。
(株)やまやコミュニケーションズは、この企業に07年9月、2億円を融資した。生産物をブランド化して販売すれば大きな事業の柱になり得る。返済期限は08年の8月末。金融機関から融資を受ける予定であり、バイオマス事業として助成金も獲得することになっていた。
ところが、2億円は約定日までに返済されなかった。「金融機関からの融資が降りなかった」(北島社長)のだ。
ひとまず2億円のうち1億円は、資本金を増資してやまやが引受ける手法で弁済した形をとり、残りの1億円を08年12月に返済することになった。
しかし、八女堆肥センターには返済の資力はなくキタジマ食品が、その債務保証を行なうこととなった。
この債務保証に至る経緯について、双方の主張が大きく異なる。北島氏は「月間100万円ずつ返済していたが、『もっと額を増やせ』と迫られ、最終的に昨年3月に個人の預金口座を差し押さえられたこと」が要因としている。
やまやは「100万円返済といってもわずかに1度か2度の話。しかも返済先はキタジマ食品が流用していた八女堆肥センターへのもの。返済された1億円も処理上のもので、実際には2億円まるごと返済されていない」と憤りを隠さない。
残りの返済について話し合いを持とうにも「ウチ(キタジマ食品)が潰れて困るのはお宅だ」と開き直ったり、「そんなことを言うなら私は降りる」といって途中退席したこともあった。「何から降りるのか分からないが、返済はしてもらわないと」(やまや)。その後は全く話し合いの場にも登場しなくなったという。
そして、両者の主張について同席者から得たコメントは驚くべきものだった。
(つづく)
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