09年、宮崎県の地場ゼネコン「志多組」(宮崎市)が、国土交通省九州地方整備局(以下、九地整)発注の工事を集中的に落札・受注した。同年2月から3月にかけての「宮崎河川国道事務所」発注分で見ると、44件中約30%の13件を、2月発注分に限れば17件中7件を受注した。この月に発注された工事の4割を「志多組」が独占していたことになる。
同年2月に「志多組」が落札し工事名と入札日は次の通りだ(「宮崎河川国道事務所」発注分)。
2月23日 明久川水門基礎工事
同26日 東九州道(清武~北郷)鏡洲南地区改良工事
同26日 東九州道(清武~北郷)二之河内地区工事用道路工事
同27日 和田上第5えん堤流路工工事
同27日 谷川地区護岸根固工事
同27日 福島地区護岸根固工事
同27日 下の谷地区築堤及び流路工外工事
2月はこのほか「延岡河川国道事務所」発注工事の6件中、次の2件を落札している。
2月24日 東九州道(県境~北側)家田地区地盤改良工事
同27日 宮崎10号 祝子中地区改良工事
「志多組」としては2月23日、24日と1件づつ落札し、26日に2件、27日にはなんと5件の工事を落札していたのである。「宮崎河川国道事務所」が27日に実施した入札は7件。そのうち4件を「志多組」が独占した形だ。業界関係者からは「異常」との声が上がる。
(つづく)
※記事へのご意見はこちら
※記事へのご意見はこちら