◇オフィスマガジンの強み
ガリヤは公称18万部発行。西鉄福岡天神駅などをはじめとした主要駅のホームなどに設置されているほか、女性のいる読者企業4万5,000社に配布している。4万5,000社もの企業に無料で配布しているフリーペーパーはあまり例がない。
この「オフィスマガジン」形態が、ガリヤとクライアントの費用対効果を支えてきた。現場に復帰して、長澤社長は「このお店は、ガリヤでどのようなお役立ちができるか」ということを、今まで以上に考え続けている。創刊当時は会社を支えるため、情報誌を支えるために広告を売りたいという気持ちが強かった。しかし、発刊21年目を迎えるにあたり、創刊当時と気持ちは同じだが、広告を売るということでなく、“このお店を助けるために広告を提案する”という気持ちに変わった。
「ガリヤに広告を掲載して頂いて、どれだけお客様を呼べるか。もし、広告を掲載して駄目だったら、損させるような事態になったら、次は無料で出広する、という気持ちで仕事をしています」と語る長澤社長。
まさに背水の陣で望んだ現場復帰と誌面作りである。
今、フリーペーパーの数は多く、各社しのぎを削っている状況である。過当競争となり、広告スペースが値崩れする事態が発生している。格安の広告を並べるだけでは、誌面作りはおろか、スタッフの給料や印刷代が支払えない。フリーペーパー各社は、「継続か廃刊か」、ギリギリの選択を迫られているところも少なくはない。
最近、ガリヤに限らず、フリーペーパーに広告を出稿するクライアントのなかには、「フリーペーパーは効果がない」、「効果が薄い」、「これからはインターネットの時代」などと言われる傾向が強いという。
「たしかに、ネット広告は勢いがありました。しかし、ネット広告も過当競争になり、膨れ上がった広告費も下がり続けています。ガリヤのクライアントさんのなかにも、ネット広告に流れていったところもありましたが、一方で『やっぱりフリーペーパーが良い』と効果を再認識してくださる方も増えてきました」。
【朝倉】
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