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香椎幼稚園が敷地返還要求を受諾した理由 【福岡女子大改革の闇】(6)
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2010年2月19日 08:00

 09年10月7日、福岡県議会文教委員会による公立大学法人福岡女子大学(以下、福岡女子大)への視察が行われた。情報公開で入手した同視察に関する文書(文教委員会管内視察複命)によると、香椎幼稚園の閉園に関する文教委員からの質問に対し、以下のような回答が行われていたことが分かった。

 「大学改革に伴い、講義を行ないながら建て替えていくため、幼稚園に隣接した運動場に大きめの校舎を建てながら進めていく予定であるが、文教地区のため建物の高さ、日影規制等の建築上の規制が厳しく、幼稚園が建築上の支障となるため、幼稚園側(女子大同窓会)にやむを得ず、敷地の返還を求めた」

 「同窓会会長からは、『さびしいが女子大あっての同窓会であり、また、(1)契約上やむを得ない、(2)経営上、少子化のため定員割れをしており厳しく、理事会で了承している』とのコメントあり」

 この福岡女子大学の同窓会長コメントからは、“女子大あっての同窓会”ということが土地返還了承の前提になっていたと読み取れる。同窓会長とは、香椎幼稚園を運営する学校法人筑紫海学園の福田理事長である。このスタンスが、「学校法人でありながら同窓生としての立場を優先し、幼稚園を閉園させようとしている」という保護者や他同窓生から受ける批判の理由になっているのだ。
 また、経営難のくだりについては首をかしげる関係者が少なくはない。前回の記事で書いたように、幼稚園には約2億円の現金資産がある上に、借入金が全く無いのである。

 なお、県学事課は予算を得るために、大学改革に伴う具体的な施設整備実施計画を、24日から開かれる県議会定例本会議に提出するとしている。


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