福岡県議会の各委員会では、昼過ぎから福岡市近郊に赴き、翌日が県庁所在地である同市博多区の視察であるにも関わらず福岡市内に宿泊するといった『ムダな日程』の組み方が平然と行われていた。
総務企画委員会が平成19年9月に行った1泊2日の委員会視察では、初日14時15分に県議会棟を出発。太宰府市の「福岡県保健環境研究所」を1時間半視察し、17時には福岡市内のホテルへ直行。2日目は9時過ぎにホテルを出て、県庁のある博多区の御笠川浄化センターに寄っただけで11時前には県議会棟へ帰っていた。
県議会(県庁)は県会議員の主たる仕事の場である。その県議会を拠点に専用バスで移動しながら、わざわざ福岡市内に宿泊する必要はない。県議側は、「日当」からの支払いであるから問題ないと言うかもしれないが、この「日当」の扱いや金額については従来から批判が多い。この点については本シリーズで詳細に検証していく。
ここで問題提起しておきたいのは、税金のムダ遣いを正すどころか、公務にかこつけて税金を費消している県議会の姿勢である。高級ホテルへの宿泊やムダな日程の組み方に反省を求めたいが、県議会の委員会視察にはさらに大きな問題が隠されている。
県民があきれる視察の実態を浮き彫りにしながら、検証を続けたい。
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